v2rayNを起動したものの、「サーバーの選択」「アクティブサーバーへの設定」「システムプロキシの有効化」の違いがわからない方に向けたガイドです。サーバー一覧、サブスクリプショングループ、プロキシの状態、ログ、設定の順に確認すれば、設定の取得元から実際の通信までを追えます。接続に問題が起きたとき、どこを確認すべきか判断しやすくなります。
まずはメイン画面の4つの領域を把握
v2rayNはデスクトップクライアントです。メイン画面で設定を管理し、実際の接続はコアプロセスが処理します。サーバーが一覧に表示されていても、コアが正常に起動しているとは限りません。コアが起動していても、ブラウザーがその接続を使っているとは限りません。設定、コアの動作、通信の取り込みを切り分けると、問題の原因を追いやすくなります。
バージョンやデスクトップ版・クラシック版によって、コントロールの位置や名称は異なります。この記事ではWindowsの一般的な日本語画面を例に、メニュー名を機能の目印として紹介します。ステータスバーのボタンが見つからない場合は、トレイメニューから同じ名称の項目を探してください。画面を合わせるためにバージョンを変更する必要はありません。
- 上部メニュー:「サーバー」「サブスクリプショングループ」「設定」などから、インポートや更新、各種設定を行います。
- グループとサーバー一覧:表示する設定の範囲と、アクティブサーバーにする設定を選びます。
- 画面下部のステータス領域:ローカルリスナー、システムプロキシ、ルーティングモード、動作状況を確認できます。表示項目はバージョンによって異なります。
- ログ/情報パネル:コアの起動、接続失敗、設定の解析に関するメッセージを確認します。通信速度のランキングではありません。
サーバー一覧:列名とアクティブ状態を確認
サーバー一覧の1行は通常、1つのアウトバウンド設定を表し、確立済みの接続を示すものではありません。行をクリックすると選択されます。実際に使用するサーバーを切り替えるには、対象を右クリックして「アクティブサーバーに設定」を選びます。アクティブ状態の表示が変わったことを確認し、ログで設定の再読み込みが完了したか確認してください。行の背景色だけで切り替えを判断しないでください。
| 主な項目 | 内容 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 別名・備考 | 見分けやすくするための表示名 | 名前はプロトコル設定ではなく、サーバーの実際の設置場所を示すものでもありません。 |
| アドレス・ポート | リモートサーバーへの接続先 | ここに表示されるポートは、PC上のローカルプロキシポートではありません。 |
| タイプ・プロトコル | 例:VMess、VLESS | プロトコル、トランスポート方式、TLSの設定をサーバー側と一致させる必要があります。 |
| トランスポート・セキュリティ設定 | 例:WebSocket、gRPC、TLS | バージョンによっては一覧にすべて表示されません。必要に応じて編集画面で確認してください。 |
| サブスクリプショングループ | 設定を管理するグループ | 絞り込みや更新に使うもので、自動負荷分散を行う機能ではありません。 |
| 遅延・速度 | 測定時点での結果 | 数値を比較する前に、測定方法、時刻、単位を確認してください。 |
TCP接続テストでは主に対象ポートへの到達性を確認します。実接続テストでは、プロキシ経由のリクエストやテスト先も関係します。両者を同じ指標として扱わないでください。遅延欄が空欄なら、まだ測定していないだけの場合があります。タイムアウトが出た場合も、テスト先、サーバー、ローカルのコアのどこに問題があるか切り分けが必要です。速度はテスト先や経路、測定時の負荷に左右されるため、長期的な性能を保証する数値ではありません。
サブスクリプショングループ:取得元を管理してから一覧を更新
サブスクリプショングループでは、設定の取得元や更新オプションを管理します。グループを作成しただけではノードは取得されず、グループを切り替えても一覧の絞り込み範囲が変わるだけです。一覧が突然空になった場合は、選択中のグループと検索条件を確認してから、設定が本当に失われたか判断してください。サブスクリプションURLにはアクセス情報が含まれることが多いため、公開スクリーンショットやログに載せないでください。
-
グループ設定を開く
「サブスクリプショングループ」→「サブスクリプショングループ設定」を開き、新規作成からグループを追加します。バージョンによっては「追加」またはプラス記号で表示されます。
-
サブスクリプションの取得元を入力
備考欄に識別しやすい取得元の名前を入力し、アドレス欄にサブスクリプションURL全体を貼り付けます。前後に空白がないことを確認して保存してください。
-
サブスクリプションを更新
メイン画面に戻り、「サブスクリプショングループ」メニューから「現在のサブスクリプションを更新(プロキシ経由なし)」を実行します。取得元へのアクセスに既存のプロキシが必要な場合は、該当する「プロキシ経由で更新」を選んでください。
-
インポート結果を確認
作成したグループに切り替え、項目数、備考、プロトコルの種類を確認します。その後、一覧から1つをアクティブサーバーに設定してください。更新成功の表示は、すべてのサーバーに接続できることを意味しません。
「プロキシ経由で更新」は、現在利用できるプロキシ経路が必要です。使えるサーバーがまだない状態で選ぶと、循環依存になることがあります。一方、直接接続で取得元にアクセスできない場合、「プロキシ経由なし」の更新を繰り返しても解決しません。まず取得元のURLが有効か確認し、実際に利用できる方法を選んでください。
システムプロキシ、ルーティング、ローカルポート
システムプロキシは「アプリがリクエストをクライアントに渡すか」を制御し、ルーティングは「受け取ったリクエストをどの出口に送るか」を決めます。そのため、ルーティングをグローバルにしても、システムプロキシを無視するアプリが自動的に接続されるわけではありません。TUNは別の通信取り込み方式で、トレイのシステムプロキシ切り替えとは異なります。画面の使い方を覚える段階では、まず有効にしなくても構いません。
システムプロキシを自動設定
おすすめWindowsのシステムプロキシ設定に従うアプリを、ローカルプロキシの接続先に誘導します。アクティブサーバーを設定した状態で使うと、ブラウザーが正常に接続できるか確認するのに適しています。
おすすめの用途:初回接続の確認、システムプロキシを使うデスクトップアプリ。
システムプロキシを解除
システムプロキシの接続先を解除します。サーバーの削除やコアの停止を意味するものではありません。ローカルプロキシのアドレスを手動設定したアプリは、引き続きコア経由で接続する場合があります。
おすすめの用途:一時的にシステムの直接接続へ戻す場合、またはアプリごとにプロキシを設定する場合。
システムプロキシを変更しない
クライアントがシステムプロキシの状態を変更しない設定であり、プロキシを無効にする設定ではありません。切り替え前にシステムがローカルポートを参照していた場合、その設定が残ることがあります。
おすすめの用途:現在のシステムプロキシ設定を維持したい場合。
以下の3つのポート番号は、ポートの関係を理解するための設定例です。すべてのバージョンで共通の初期値でも、速度測定の結果でもありません。実際に設定する際は、「設定」→「設定」でローカルリスナーの内容と起動ログを確認してください。バージョンによっては、複数のプロキシプロトコルを1つの混合リスナーポートで受け付けます。
たとえば、アプリに 127.0.0.1:10808 と入力すると、接続先はこのPC上のリスナーです。サーバー一覧にあるリモート側の 443 ではありません。また、リスナーがアプリで選択したHTTPまたはSOCKSプロトコルに対応していることも確認してください。切り分け中はローカルからのアクセスに限定し、ブラウザーの問題を解決するために安易にLAN接続を許可しないでください。
ログパネル:エラーの直前から読み解く
画面下部の情報・ログ領域でコアの動作を確認できます。パネルが閉じている場合は、該当する領域を展開してください。バージョンによってアプリログとコアログが分かれていることがあります。サブスクリプションの取得失敗はクライアントの管理処理、リモートとのハンドシェイク失敗は通常コアの出力を確認します。ログレベルが高すぎると通常の接続記録が表示されないことがあるため、新しいログがないだけで通信が発生していないとは判断できません。
- まず問題を再現:時刻を記録し、対象を1つに絞ってページを開きます。操作を1回にして、バックグラウンド通信の影響を抑えます。
- 起動状況を確認:コアが正常に起動したか、ローカルリスナーが作成されたか、設定の解析失敗やポート競合がないかを確認します。
- 次に接続を確認:同じ時刻の接続先アドレス、アウトバウンドのタグ、エラー前後の記録を探し、ローカル、リモート接続、TLSのどの段階で失敗したか判断します。
- 最後に変更点を確認:エラーと、直前に変更したサーバー、ルーティング、DNS、リスナー設定を照らし合わせます。一度に戻す変更は1つにしてください。
| ログのキーワード | よくある意味 | 次の確認 |
|---|---|---|
address already in use | ローカルのリスナーアドレスまたはポートが使用中 | クライアントが重複して起動していないか、他のプロセスが同じポートを使用していないか確認します。 |
connection refused | 接続先から接続を拒否された | まず接続先のアドレスを確認し、ローカルリスナーが未起動なのか、リモートサービスが待ち受けていないのかを切り分けます。 |
timeout | 接続または読み込みのタイムアウト | 前後のログを確認し、DNS、リモート接続、テストリクエストのどこでタイムアウトしたか判断します。 |
certificate | 証明書またはTLSの検証に関する可能性 | システム時刻、サーバー名、サーバー側の設定を確認してください。検証を無効にして回避しないでください。 |
トレイメニューと設定の使い分け
Windowsの通知領域にあるv2rayNのアイコンからは、メイン画面の表示、システムプロキシの切り替え、ルーティングの選択、終了など、よく使う操作を行えます。ウィンドウを閉じても、設定によってはメイン画面が隠れるだけです。終了したか確認するには、タスクバーにウィンドウがないかではなく、トレイアイコンとプロセスの状態を見てください。
長期的に使う設定を変更するときは、メイン画面の「設定」→「設定」を開きます。サーバー編集画面と全般設定の画面を混同しないでください。前者では個別のリモート設定を変更し、後者ではローカルリスナーや動作など共通の設定を変更します。バージョンによってはコアの選択が独立した「Coreタイプ設定」にあります。現在の画面に表示されている項目から探してください。
- サーバーを切り替える:サーバー一覧で対象をアクティブに設定します。ローカルリスナーのポートを変更する必要はありません。
- プロキシの接続先を変更する:設定画面でリスナーのポート、アドレス、LANからの接続許可を確認します。保存後はコアの再読み込み結果も確認してください。
- 通信経路を変更する:メイン画面またはトレイで現在選択されているルーティングモードを確認してから、ルーティング設定で個別のルールを確認します。
- コアを切り替える:ノードのプロトコルとトランスポート設定が対応していることを確認します。切り替え後は起動ログを再確認し、「コアの更新」だけで設定の確認を済ませないでください。
メイン画面についてよくある質問
サーバーを選んだのに、接続先が切り替わらないのはなぜ?
行の選択とアクティブサーバーへの設定は別の操作です。対象を右クリックして「アクティブサーバーに設定」を選び、アクティブ状態の表示とログの再読み込み時刻を確認してください。確立済みの長時間接続はすぐに切り替わらないことがあるため、新しいリクエストで確認します。
更新後に一覧が空になりました。サブスクリプションは削除されたのでしょうか?
まず一覧の検索条件をクリアし、対象のグループまたはすべてのグループに切り替えてから、更新結果を確認してください。取得した内容を解析できない場合は、取得元の有効性と接続経路を確認します。元の設定を失わないよう、最初からグループを削除しないでください。
遅延は正常なのに、ブラウザーでページを開けないのはなぜ?
遅延テストの成功は、そのテストが通ったことを示すだけです。まずトレイでシステムプロキシの状態を確認し、ブラウザーがシステムプロキシを使う設定か、ローカルリスナーのポートが一致しているか、対象ページへのアクセス時に新しいエラーがログに出ていないかを確認してください。
終了したらWebページに接続できなくなりました。まずどこを確認すればよいですか?
まずWindowsの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「プロキシ」を開き、停止したローカルポートが接続先として残っていないか確認してください。クライアントを再起動して「システムプロキシを解除」を実行してから通常の手順で終了する方法もあります。サーバー設定を先に変更する必要はありません。
日常の操作は、取得元のグループを確認し、アクティブサーバーを選び、システムプロキシとルーティングを確認してから、リクエストを1回送り、対応するログを読む順に進めるとよいでしょう。問題の層を特定してから該当する設定を確認すれば、ポート、DNS、コアの種類を同時に変更するより、有効な手がかりを残しやすくなります。